「アクティオ・ワイルドカード」出場チーム紹介。 男子は駒澤大の上田/高橋組が参戦。

「アクティオ・ワイルドカード」出場チーム紹介。 男子は駒澤大の上田/高橋組が参戦。

「マイナビジャパンツアー2022」もついに後半戦がスタートする。その第2戦目となる(9月23日(金・祝)~25日(日)・宮崎県都城市霧島ファクトリーガーデン)では、「アクティオ杯 全日本大学ビーチバレーボール選手権」(以下・ジャパンカレッジ)の勝者に与えられる「アクティオ・ワイルドカード」が導入される。

 

この「アクティオ・ワイルドカード」は、ツアー協賛である株式会社アクティオが大学生にいち早くトップレベルを体感し強化を図ってほしい、大学からトップへの道筋を作りたいという想いから導入されたものだ。

「アクティオ・ワイルドカード」で出場する男女チームや展望を3回に渡って紹介する本コーナー2回目は男子の上田翔貴/高橋太組(ともに駒澤大4年)にクローズアップする。

 

▲大学王者の上田/高橋組

近年、レベルアップを遂げている大学男子ビーチバレーボール界。とくに今年はどのチームが優勝するかわからない混戦だった。そんな中、アクティオ杯を手にした上田/高橋組。初出場となった2021年は2回戦敗退に終わったが、今年は優勝候補の一角にまであげられるほどチーム力はレベルアップしていた。

 

上田と高橋がビーチバレーボールを始めたのは、少し時期が異なる。ブロッカーの上田は、駒澤大学バレーボール部との活動と並行に大学1年時から川崎のビーチバレーボールクラブチーム「KBSC」で活動を開始。講師を務めるアトランタ、シドニー五輪日本代表の石坂有紀子氏から未完の大器と見初められ、基本技術から徹底的に教え込まれてきた。
その成長ぶりがかたちとなって表れたのは、昨年の11月。「マイナビジャパンツアー2021沖縄大会」で上田は平良伸晃(ゲストハウスLapsi/KBSC)とペアを組み、最大の武器である左腕が攻守において火を吹いた。

大学生初となる3位入賞を果たし、一躍その存在が知れ渡った。そんな上田が今年一番の目標に掲げていたのは「ジャパンカレッジ」制覇だ。ペア2年目の高橋とともに、大学生No.1チームの称号を掴むことを公言していた。

 

 

▲サウスポーの上田

レシーバーの高橋は、大阪のバレーの名門・清風高出身で、全国大会の出場経験を持っている。現在、駒澤大学バレーボール部では副主将を務め、リベロとして活躍中だ。
ビーチバレーボールを本格的に始めたのは、大学3年の秋から。試合になると相手チームは上田の高さを警戒し、当然のごとく高橋を集中的にサーブで狙ってくる。いわば、高橋がいかにサイドアウトを切っていくかがキーポイントだった。

 

▲成長を遂げた高橋

上田/高橋組にとっては2度目となるジャパンカレッジの舞台では、プレッシャーを払拭するように躍動する高橋の姿があった。高橋はその要因について、「ショットの精度を上げること、1本目のパスをいかに翔貴がツーで打てるか、そこを意識して練習に取り組んできた。苦しいときもあったけれど、パートナーの翔貴やKBSCのコーチや仲間が支えてくれたことで、1年間やってきたことを信じて勝負に挑めた」と決戦後、振り返った。

 

▲強気なプレーを心がける上田

 

上田/高橋組は、神戸学院大との決勝戦。劣勢の場面でも決して動じなかった。ネット際で豪快なブロックを見せれば、後ろではダイナミックなジャンプサーブを仕掛けていた上田は「最後までボールを追いかけて、強気のプレーを忘れずに攻めることができたのが勝因だと思う」と胸をはった。

 

9月23日(金・祝)から幕を開ける「マイナビジャパンツアー2022第5戦都城大会 第23回ビーチバレー霧島酒造オープン」では、「ジャパンカレッジとは違う戦い方になると思うので、心技体ともに切り替えて挑みたい」と健闘を誓っていた上田。誇り高き大学王者としてどんな戦いを見せてくれるのか楽しみである。

 

▲精度の高いつなぎを見せる高橋