大舞台で得られた収穫と課題。「アクティオ・ワイルドカード」で出場した選手たちの声

大舞台で得られた収穫と課題。
「アクティオ・ワイルドカード」で出場した選手たちの声

8月28日・29日、神奈川県平塚市・湘南ベルマーレひらつかビーチパークで「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2021第2戦 平塚大会 ガラナ・アンタルチカ杯」が開催された。そこで新たに導入された「アクティオ・ワイルドカード」において、産業能率大の山田紗也香(4年)/オト恵美里(3年)組、日本体育大の福嶋晃介(4年)/小田涼太(4年)組の大学生チームが出場した。

ツアー協賛社である株式会社アクティオが、これからのビーチバレーボール界を支える若手選手をバックアップしたいという想いから新設された出場枠だ。ここでは、大会第1日目に出場した男女4選手の声をお届けする。


元気なプレーでチームを牽引した山田

山田紗也香:
「大学生としてマイナビジャパンツアーに出場させていただいことは、本当にありがたく思っています。トップチームとの試合経験を味わうことができてよかったです。1セット目は点差が離されてしまったけれど、初めてのメインコートで実況していただける環境だったので試合に慣れることが目標でした。2セット目から勝負できるように、と意識していました。
大学生はインドアバレーを中心にやっていて夏の期間だけビーチに出てくるチームが多く、精度の高い攻撃や戦術の変化がないため、自分たちのやりたいようにできる試合が多いのですが、シニアのトップチームは簡単にやらせてくれませんでした。自分たちが攻めていくうえで、より考えて戦わないといけないと課題を痛感した戦いとなりました」
 
 


力強いスパイクを見せたオト

オト恵美里:
「初めてのツアーだったので、緊張したけれど、貴重な経験をさせてもらったことに感謝しています。自分の武器は強いスパイク。試合序盤から思い切って腕を振っていこうと思っていました。
大学の試合では、自分はブロックの上から打てるけれど、マイナビジャパンツアーでは身長が高い選手がいてブロックを意識してしまい、試合を通してスパイクアウトが多くなってしまいました。いつもどおりプレーできないのはわかっていたけれど、試合中に修正することができなかったのが、課題です。上の選手と対戦する機会があったら、そのあたりをもっと意識して戦いたいと思います」
 
 


レシーバーとして躍動した小田

小田涼太:
「初めて日本のトップレベルのチームと試合をやらせていただくことで、自分たちの力が通用するのか知りたかったし、力を出し切って勝ちたいという気持ちはありましたし、初めての舞台を楽しもうと思っていました。大学生とは1本1本返ってくる球が違いました。学生であれば、チャンスボールが返ってきて、そこから自分たちの持ち味を出して展開していきますが、今大会では自分たちの選択肢を一つずつ潰されて負荷のかかるボールが返ってきました。序盤はブロックを引っかけられて萎縮してしまったので、途中から2本目から3本目のパスを打ちやすいように低くして、パスをネットに寄せてインドアバレーに近い考え方で戦術を立てていきました。スパイクの威力という部分では、手応えを感じることができたのは収穫です」
 
 


ブロックに跳ぶ福嶋

福嶋晃介:
「インドアバレーにはないような外の雰囲気があると思ったので、すごくワクワクする気持ちで試合の日を迎えました。初めてのプロ選手と試合をする機会だったので、自分の持ち味であるスパイク力を意識しました。けれど、相手は冷静に対応してきてやられてしまった部分もありました。大学生の試合では、自分がブロックを止めたり、後からブロックを跳んでもショットなどを下にはたき落とすことができるけれど、プロの選手はうまく上を抜いてきてうまいなと感じました。インドアバレーにはない音楽がかかっているビーチバレーボールの独特な開放的な会場の雰囲気を味わえてうれしかったです。ビーチバレーボールを続けていきたいし、この経験を活かしていきたいです」
 
 
日本最高峰のトップツアーを経験して、それぞれ収穫と課題を手にした大学戦士たち。今後の活躍に期待したい。