長谷川/坂口組、石島/白鳥組が優勝 マイナビジャパンツアー 第2戦 平塚大会 ガラナ・アンタルチカ杯

長谷川/坂口組、石島/白鳥組が優勝 マイナビジャパンツアー 第2戦 平塚大会 ガラナ・アンタルチカ杯

「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2021 第2戦 平塚大会 ガラナ・アンタルチカ杯」最終日が8月29日(日)、神奈川県平塚市・湘南ベルマーレひらつかビーチパークで開催された。

女子は長谷川/坂口組が逆転で初優勝

女子決勝戦は、堅い守備が売りの長谷川暁子(NTTコムウェア)/坂口由里香(大樹グループ)組と、高さが持ち味の溝江明香(トヨタ自動車)/藤井桜子(市進グループ)組の対決。

第1セット序盤はお互いに譲らない展開から、得点が動いたのは中盤だった。コートの奥を狙った坂口のスパイクがアウトとなり、溝江/藤井組が16-13とリードを広げる。そこからは、サーブで狙われている藤井がしっかりサイドアウトを切り、要所で長谷川/坂口組のディフェンス網を打ち破る力強いスパイクを見せて逃げ切る。第1セットは21-18で溝江/藤井組が先取した。

第2セットも、序盤は溝江/藤井組の優勢ムード。「準決勝で粘りのある石坪/柴組に勝利したので、決勝も粘り負けしない試合をしたい」と語っていた溝江が、長谷川/坂口組のお株を奪う強いディグで追い込みをかける。

しかし、長期的なスパンでペアを組むことを表明している長谷川/坂口組は、チーム力で挽回を図る。坂口がワン返しで戦術に変化をつけ、相手の攻撃が単調になったところを長谷川がブロックで仕留めて、劣勢だった流れを止めることに成功。長谷川/坂口組がデュースに入った接戦を23-21と奪い返す。

すると第3セットは、砂際でボールを拾い、好レシーブから流れをつかんだ長谷川/坂口組がいきなり9-0の大量リード。焦りの見える溝江/藤井組を引き離し、このまま15-2と勝利。坂口は自身初のマイナビジャパンツアー優勝を手にした。

相性のよさを見せた長谷川と坂口。長谷川は「ボールのつなぎなどは言葉にしなくても伝わる部分があった。これからは他のチームが私たちの映像をみて研究してくると思う。研究されても強みが出せるように練習していきたい」と次戦へ抱負を語った。

男子は石島/白鳥組が貫禄の優勝

男子決勝は、オリンピックに出場した石島雄介(トヨタ自動車)/白鳥勝浩(トヨタ自動車)組に、土屋宝士(恵比寿丸)/長谷川徳海(愛媛県競技力向上対策本部)組が挑む組み合わせ。土屋/長谷川組は、大会10日前から練習をスタートさせて決勝戦まで勝ち上がってきたが、石島/白鳥組は、東京オリンピック後、今大会の前日に初めて合流してチームで練習したという。

第1セット序盤は、練習の成果か長谷川/土屋組が6-3とリードを奪う。しかし、「前日、久しぶりに一緒の練習で緊張したけれど、徐々にいいプレーを出せた」という石島。中盤以降は石島が、崩れた体勢からも力強いスパイクを決め、強気なプレーで得点を重ねていく。14-11と逆転して主導権を握ると、ここからベテランの白鳥がきわどい攻撃を展開。相手のミスを誘ううまいゲーム展開で、石島/白鳥組が第1セットを21-16で先取した。

第2セット序盤は、相手の戦術の裏をつく攻撃、それを読んでディフェンスする好ラリーの展開。「大好きな白鳥さんとの対戦。相手は2シーズンペアを組んでいて、自分たちはたった10日。自分たちができることを考えて、どう勝ちに行くか考えながら楽しんでプレーさせてもらった」という土屋。それでも、中盤以降は王者の高さとパワーが圧倒する展開に。16-13とリードを広げたところから、石島/白鳥組がゲームを支配して21-18で決着をつけた。

マイナビジャパンツアー2連勝を飾った石島/白鳥組。石島は「東京オリンピックを経験して、パリ大会を目指すうえで厳しい道のりが待っていることを理解した。今大会でも、課題を再確認したし、クリアできたものもある」と、次なる世界への挑戦へ意欲を見せた。

国際大会にチャレンジするための支援となるツアー前半のワールドチャレンジ賞争いも佳境。大会の様子とあわせて、こちらの行方にも注目だ。