「マイナビジャパンツアー」で取り組む ビーチバレーボール界のSDGs

「マイナビジャパンツアー」で取り組む ビーチバレーボール界のSDGs

2019年からスタートした「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー」。その協賛を務める株式会社マイナビは、「夢や目標に向けてチャレンジする人を応援する」というコンセプトを掲げ、球技からアーバンスポーツまで多くのスポーツ大会や文化イベントの協賛を務めている。ビーチバレーボールもその一つ。トップツアーの冠協賛として今年で5周年を迎えた。

 

この5年間において、「マイナビジャパンツアー」の意義は、年々色濃くなってきている。始まった当初は東京オリンピックへの強化、普及を兼ねた都市型開催の地盤を固めてきた。2020年、2021年のコロナ禍での開催は無観客だった。その間、ライブ配信システムを構築し、感染拡大防止に徹しながら苦難を乗り越えてきた。

 

2022年には、パリ五輪に向けて選手の顔ぶれも一新。そこで旗振り役を買って出たのが、東京オリンピック代表の村上めぐみ(立飛ホールディングス)である。村上は同年5月に「日本ビーチバレーボール選手会 通称:Players」(以下・選手会)の会長に就任。積極的に選手の意見をまとめ上げ、公益財団法人日本バレーボール協会、一般社団法人日本ビーチバレーボール連盟とコンタクトをとってきた。

選手会は、手始めに賑わいが戻ってきた「マイナビジャパンツアー」の会場で、中高生や少年少女を対象にした「ビーチバレーボールクリニック」と「ビーチクリーンアップ」を開催。コートですぐに取り組めること、子どもたちがビーチで遊ぶこと、ボールとふれあうことを目的にトップツアーを通じて普及活動を行ってきた。

2022年からスタートしたビーチバレーボールクリニック

 

そして2023年は、持続可能な開発目標である「SDGs」に取り組んでいく日本バレーボール協会(以下・JVA)と選手会が、「マイナビジャパンツアー」の舞台で本格的にタッグを組んだ。

 

 ビーチバレーボールは元々海辺、ビーチで生まれた競技だ。自分たちのフィールドといえる「自然」の豊かさを守るため、指針を立てたビーチバレーボール事業本部は、会場内での使用する飲料水はペットボトルを取りやめ、マイボトルを推奨。これまで大会ごとに準備してきた選手が着用するトップスも、年間を通して着用するなどエコロジーを掲げている。

選手会では、昨年同様「マイナビジャパンツアー」が開催される全国各地で、会場周辺の清掃活動を行うことを継続。大会前日に出場選手が集まり、会場周辺のゴミを拾いクリーンアップに努めてきた。

大会前日に出場選手が集合

 

「できることをひとつでも少しでも取り組む。会場となるビーチだけではなく、会場がある街がきれいになればいいという想いで行っています」と村上は言う。

会場周辺の清掃活動

 

かつて、ビーチバレーボール選手として活動していたJVA会長の川合俊一氏も、「当初はゴミが落ちていたビーチも、ビーチクリーンを続けていると次第にゴミがなくなっていくのを目にしたことがあります。『こんなきれいなビーチにゴミは捨てられない』という人々の感覚が変わっていくきっかけになればいいですね」と、選手会の活動に期待を寄せる。

 

 また、村上は若手からベテランが同じ目的を持って活動することで、もうひとつの狙いがあると話す。

「普段接することがない選手同士が、この活動を通してコミュニケーションを図ることも大切だと思っています。外から見てわからないことや困っていることなど悩みを聞くことで、サポートできることがあるかもしれない。もちろん、選手同士なのでライバル(笑)、単に優しくする、馴れ合いになるのではなく、協力できることは協力することで、お互い高め合っていく。競技の質も上がり、社会に伝わっていけばいいと考えています」

 

『できることをひとつずつ』。これからビーチバレーボールに取り組む選手たち、そして未来のために。選手会は日本最高峰ツアー「マイナビジャパンツアー」でビーチバレーボール界のSDGsを示していく。

 

決意表明したマイナビジャパンツアー2023開幕記者会見