女王を止めるチームは? 混戦の男子注目チームは?マイナビジャパンツアー第3戦 平塚大会ガラナ・アンタルチカ杯展望

女王を止めるチームは? 混戦の男子注目チームは?
マイナビジャパンツアー第3戦 平塚大会ガラナ・アンタルチカ杯展望

「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2022」(以下、マイナビジャパンツアー)の第3戦 平塚大会 ガラナ・アンタルチカ杯 平塚市市制施行90周年記念大会が9月2(金)〜4日(日)、湘南ベルマーレひらつかビーチパーク(神奈川県平塚市)で行われる。

平塚大会は男女各12チームによるトーナメント方式で優勝を争う。初日は8チームのシングルトーナメントで予選を行い、4チームが本戦に進出。

今大会は男女各12チームによるトーナメント方式で実施。初日は8チームのシングルトーナメントで予選を行い、上位4チームが本戦に進出する。予選終了後に、予選勝ち上がりチームにおいては本戦シードの抽選を行い、2日目からは、シングルエリミネーショントーナメント方式による本戦を行い、優勝を争う。

抜群の安定感を誇る長谷川/坂口組を止められるか

まず女子の出場選手から見ていこう。優勝候補は第1戦 立川立飛大会、第2戦 大洗大会を制して、すでにファイナルへの参加条件を満たしている長谷川暁子(NTTコムウェア)/坂口由里香(大樹グループ)組。ここまで立川立飛大会の準決勝、松本恋/松本穏(ともにフリー)組との試合で1セットを落としただけで、そのほかの試合はすべてストレートで勝利しており、抜群の安定感を見せている。また昨年の平塚大会のチャンピオンでもあり、連覇がかかる長谷川/坂口組を止めるチームが現れるのか、注目が集まる。

長谷川/坂口組の精度の高い各プレーは必見

 

続いて、ここまでの2大会とも準優勝の橋本涼加(トヨタ自動車)/村上礼華(ダイキアクシス)組。どちらの大会も決勝で長谷川/坂口組に敗れているものの、決勝までは着実に勝ち進んでおり、高い実力がうかがえる。同カードだった昨シーズンの第4戦 名古屋大会決勝では、橋本の高さのあるブロックと村上の攻守にわたる安定感を存分に発揮し、ストレートで勝利している。平塚大会での逆襲に、期待がかかる。

大洗大会3位決定戦で松本恋/松本穏組のテンポのよいコンビバレーを攻略し、3位入賞を果たした坂本実優(キュービック・スポット)/沢目繭(ミライラボバイオサイエンス/湘南ベルマーレ)組にも注目だ。8月19日〜21日に行われた第33回全日本ビーチバレー女子選手権大会でも4位の成績を残しており、平塚大会でツアー2度目の優勝を狙う。

ペア結成5シーズン目を迎える坂本/沢目組

 

今季ツアー初登場となるのは柴麻美(帝国データバンク)/西堀健実(トヨタ自動車)組。第33回全日本ビーチバレー女子選手権大会決勝では惜しくも長谷川/坂口組に敗れたものの、準優勝を果たした。海外ツアーを転戦しつつコンビを磨くチームが、平塚の舞台でどのような戦いを繰り広げるか。

そのほかにも藤井桜子/村上めぐみ(ともに立飛ホールディングス)組の常連チームや坪内紫苑(ANAエアポートサービス)/藪見真歩(キヌ・コーポレーション)、伊藤桜(産業能率大学)/野口彩陽(産業能率大学)組ら若手チームの戦いぶりにも注目だ。

飛躍するチームが多く、混戦模様の男子

男子はここまで第1戦 立川立飛大会を庄司憲右(ハウスコム)/池田隼平(カブト)組、第2戦 大洗大会を黒川魁/福嶋晃介(ともにNTTコムウェア)組が優勝している。ここまでの2大会で決勝のカードが同じだった女子と比べると、男子で絶対的なチームはいない。

そのなかで、庄司/池田組は立川立飛大会優勝、大洗大会で準優勝、8月に行われた第36回ビーチバレージャパンでも準優勝を果たしており、ここまで優勝争いにコンスタントに絡んでいる唯一のチームと言ってよいだろう。今季は庄司のサーブ、池田のブロックと、それぞれが持つ強力な武器を駆使しつつ、随所に攻める姿勢を見せており、今大会でも対戦相手の脅威になることは間違いない。

庄司/池田組(写真中央)は攻める姿勢で今大会も上位進出を狙う

 

第36回ビーチバレージャパンで庄司/池田組を下して優勝したのは、石島雄介(トヨタ自動車)/黒川寛輝ディラン(しながわシティビーチバレーボールクラブ)組だ。立川立飛大会3位、大洗大会4位と、決勝まであと一歩だったが、ビーチバレージャパンで改めて見せた勝負強さによって、平塚大会の優勝争いに名乗りを上げる。

第36回ビーチバレージャパンで優勝を果たした石島/黒川組

 

髙橋巧(ANAあきんど)/古田史郎(DOTs)組にも注目したい。大洗大会にエントリーしたものの古田の熱中症により棄権。その後ビーチバレージャパンやビーチプロツアーにも出場しながら、経験豊富な髙橋とともにコンビを磨いている。初戦の対戦相手はビーチバレージャパン3位入賞を果たした関寛之/詫間悠(ともにMAGS)組で、熱戦に期待がかかる。

前回大会で初優勝を飾った福嶋晃介(NTTコムウェア)と、9位タイだった上田翔貴(駒澤大学)ら、勢いのある若い選手たちが、9月6日より始まる世界大学選手権へ出場するため、今大会は不出場。福島と組んだ黒川魁(NTTコムウェア)は上場雄也(松戸レガロ)と、上田と組んだ平良伸晃(ゲストハウスLapsi)は永井雄太(松戸レガロ)とペアを組み出場する。ここ数試合とは違うチームで、どのような戦いを繰り広げるか注目したい。

そのほかにも、古田とVリーグで同じチームに所属し、ビーチバレーボールに転向後も同チームで活動する辰巳遼(DOTs)はベテランの西村晃一(WINDS)とペアを組み、ツアー初参戦。今井駿世/坂東巧望(ともに国士舘大学)の若いチームなども混戦模様の男子を盛り上げる。

 

今年で6回目のジャパンツアー開催となる平塚市は、常設コートが日本で初めてできたビーチバレーボールにとって関わりの深い地だ。屋根付きテント内で観戦できる有料席と、無料観戦エリアを設けており、歴史ある湘南ベルマーレひらつかビーチパークで、新型コロナウイルスの感染予防対策を徹底しながら、躍動する選手たちを応援してもらいたい。