兵庫の淡路三原が2年連続5回目の優勝。「マドンナカップin伊予市」

兵庫の淡路三原が2年連続5回目の優勝。
「マドンナカップin伊予市」

「2018マドンナカップin伊予市ビーチバレージャパン女子ジュニア選手権」が8月9日(木)から12日(日)愛媛県伊予市の五色姫海浜公園ビーチバレーコートにて行われた。女子高校生プレーヤー日本一を決める大会は22回目を迎え、五色姫海浜公園で行われるようになって20年。今年度は、北は青森から南は沖縄まで全国41都府県から46チームが集まった。

昨年、高校として5年ぶりの優勝を果たした兵庫の淡路三原高の刑部美優(3年)は、一昨年、ともに3位表彰台に上がった藤原咲良(3年)と再びチームを組み出場。個人としても連覇を狙う。
その淡路三原高を中心にトーナメントは進み、ベスト4に残ったのは刑部/藤原組と、同校2年生ペアの山本舞/森下和香組。さらに京都の福知山成美高の橋本庸子(3年)/関莉菜(3年)組、初出場高の神奈川・横浜隼人高の野口彩陽(2年)・福田鈴菜(2年)組だった。


順調に駒を進めていった淡路三原高

注目されたのは刑部/藤原組と橋本/関組との準決勝。淡路三原高と福知山成美高は、この10年あまりマドンナカップの2強として知られ、2009年以降、毎年どちらかの高校が優勝カップを持ち帰っていった。今年もライバル高同士の対戦に会場は大いに盛り上がった。

第1セットは、圧倒的な練習量で攻守とも技術の高い橋本/関組と、ディフェンスからプレーを組み立てる刑部/藤原組の両校の伝統的なスタイルが激突。試合はシーソーゲームで進んだが、最後に刑部/藤原組が抜け出し21-19でセットを取った。

ところがここから状況は一変。最初のポイントから刑部のサーブが決まると、フィーリングを掴んだのかミスすることなくサービスエースを連発。一気に9-0と相手の意欲を削いだ。刑部のサーブだけでなく、相手の動きをよく見てコースを狙った藤原のショットもことごとく決まり、ほぼ完璧な試合運び。21-7で第2セットも取りセットカウント2-0で決勝へ駒を進めた。刑部は「上手い橋本/関組は怖かったが、自信を持ってプレーした。サーブは徹底的に練習してきた」と話した。


準決勝で敗れ、3位に終わった福知山成美高

決勝戦は、その刑部/藤原組と淡路三原高の後輩チームを準決勝で退けた野口/福田組との対戦。野口/福田組は「練習は7日間ぐらいしかできなかった」(福田)と笑うが、福田は中学時代からビーチを経験し、野口の両親はともにプロのビーチバレーボール選手で経験は少ないながらも高さがある。ディグやスパイクなど基本技術がしっかりとしたプレーで決勝まで勝ち上がってきた。

しかし、試合巧者であるのは刑部/藤原組だった。準決勝から引き続き好調の刑部のサーブを武器に相手を圧倒。野口/福田組も力強いスパイクを打ち込むものの、ブロックにほとんど跳ばない代わりに高いレシーブ力を持つ刑部/藤原組のディフェンスに困惑した。「どこへ打っていいのかわからなかった」(野口)と強打が決まらなかった。

その結果、21-13、21-11の2-0と刑部/藤原組がストレートで勝ち、刑部は個人2連覇、淡路三原高としても2年連続5回目のマドンナカップ優勝となった。


準優勝に輝いた横浜隼人高

刑部は「インドアシーズンが終わってから、かなり練習してきた。それに先月、U23の大会に出て成績も良かった。だから連覇を狙って自信を持ってこの大会に臨んだ」と言い、藤原も「一昨年は2人で3位だったのでそれ以上、優勝しかないと思っていた」と話した。

なお、大会優秀有望選手には、刑部、藤原、野口、福田、橋本、関、森下、東京・共栄学園高の衣笠乃愛、愛媛・野村高の川崎菜々子、新潟・関根学園高の竹田愛華の10選手が選ばれた。

結果詳細
2018マドンナカップin伊予市ビーチバレージャパン女子ジュニア選手権