「U19アジアジュニア選手権」代表メンバー選出。U19強化合宿レポート。

「U19アジアジュニア選手権」代表メンバー選出。
U19強化合宿レポート。

タイ・プーケットで開催される「U19アジア選手権」(2020年3月12日~15日)に出場するアンダーカテゴリーの日本代表のメンバーが選出され2月13日(木)から16日(日)、神奈川県川崎市の川崎マリエンビーチバレーボールコートで強化合宿を行った。

選出されたメンバーは、2019年9月21日(土)、22 日(日)に開催された「U17・19・21ビーチバレーボールトライアウト」に参加した中から男女各4選手。男女各2チームで構成される。過去にU21代表に選ばれた経験のある男子の林以外は、代表初選出となった。


女子第1チームの中野と中島

<男子第1チーム>
石川瀬那  公文国際学園高等部2年
林 聖瑠  広島国際学院高1年
<男子第2チーム>
溝端拓真  神港学園高2年
富田昂馬  伊東商業高2年
<女子第1チーム>
中島瑠那  福知山成美高3年
中野康羽  京都橘高2年
<女子第2チーム>
藤田晴   新居浜西高2年
石川とわ  三島高2年

愛媛代表としてマドンナカップ、国体に出場した藤田/石川組は、トライアウト、選考合宿を経て力をつけ、代表に選出された。その効果について、藤田/石川組は「ビーチをやってインドアの部分でも上達できた。床の上で踏ん張るジャンプ力、落下地点に早く入るスピードが上がった。チームメイトからも『上手くなった』と言われるのでそうなんだなって思います」と手ごたえを語る。

中学時代から選考トライアウトに挑戦してきた男子の石川は、今回初の代表の座を手にした。「インドアのシニア男子の西田有志選手は2000年生まれ。自分は2002年生まれでそんなに歳も変わらないのに、世界で戦えることを証明していた。自分も高さに屈しないようにがんばりたい」と初の世界大会へ向け、意気込みを語った。


砂上トレーニングのメニュー

大会までおよそ1ヵ月。今回の合宿では、砂上トレーニング、ボール練習、フィジカルトレーニング、栄養学、公式戦などの座学とスケジュールが組まれている。アンダーカテゴリーのフィジカルトレーニングについて酒匂宙夢トレーナーは合宿のテーマについてこう語る。

「高校生から骨格筋が少しずつついてくるが、まだ身長も伸びている時期には過度な負荷はケガへのリスクともなる。身長が止まり、いざ積極的なフィジカルトレーニングに取り組もうという時にフォーム指導から始めるようでは時間がもったいない。アンダーカテゴリーの時期からスクワットやベンチプレス、パワークリーンなどの正しいフォームを身につけることをコンセプトにしています」

早い段階でトレーニングテクニックを身につけておくことで伸び率も変わってくると、選手たちの将来を見据えている。前回のU19アジア選手権では男子17位タイ、女子5位タイ。女子はメダルまであと一歩だった。今回はその雪辱を晴らし、過去最高位を狙う。下記、選手コメント。

石川瀬那
「自分は中学3年から代表候補どまりだったが、今回初めて選んでいただきました。昨年末の国内のU21チャンピオンシップでも勝って日本の代表として挑むので、誇りをもって戦いたいです。おそらく自分たちのペアが最小。いい意味にとらえれば、大きい選手に勝てば、注目されます。『あいつら、なんだ!?』と思わせることができるようにがんばりたい」

林聖留
「昨年はU21のアジア選手権に出場して5位タイでしたが、その後右足を手術して世界選手権には出場できませんでした。リハビリを乗り越えて3ヵ月前からプレーを再開してやっとこの場所に戻ってくることができました。外国の選手は体格も大きいし、自分たちは身長が低い分、コンビネーションを合わせていろいろな攻撃を仕掛けて日本らしく勝ち星をあげたいです」


神戸新港学園高の溝端

溝端拓真
「初めて代表に選ばれたので、緊張することもあるけれど、いい結果を残したい。同じ学校の先輩の堀川(貴之・2018年U19代表)さんの結果を超えたい。高校最後の年を迎えるので、ジュニア選手権や国体でも過去の先輩たちの成績を乗り越えられるように高校日本一を目指していきたいです」

富田昂馬
「自分は昨年、静岡の国体予選の決勝戦で負けてしまい、全国大会の経験はありません。そこで悔しい思いをしましたが、一度やってみて本格的に取り組んでみたいと思いました。世界大会には強いチームがたくさんいますが、自分の力がどこまで通用するのか楽しみです」

中島瑠那
「私はこの選考会に何回か参加させていただき、今回初めて選ばれました。パートナーの中野とは京都予選、国体に出場して大会のレベルがどんどん上がってアジア選手権に出場できるのはうれしいです。私たちは、粘りとつなぎを全面に出していきたい。相手は力で打ってくるから、それを打たせないように頭を使って攻撃して緩いボールをもらうような展開にもっていきたい」

中野康羽
「ビーチはインドアと違って2人でやる難しさがあるけれど、自分たちで立てた作戦が型にはまったときの楽しさがある。インドアとはまた違う意味で楽しいです。私はビーチを始めて1年も経っていないのに、大きい大会の代表に選ばれて自分でいいのかな、と思いますが、選ばれたからには選ばれなかった選手にも納得してもらえる結果を残せるようにパートナーとコミュニケーションをとってがんばります」


新居浜西高の藤田

石川とわ
「パートナーは普段は別の学校で敵同士だけど、中学時代から知っているので何でも思ったことが言える関係。私たちはまだビーチの経験が少ないけれど、地元愛媛で熱心に教えてくれた方々がいて今があります。代表のコーチにも指導してもらえるので、環境に感謝しながらいい結果を出して恩返しにできるようにしたい」

藤田晴
「初めて代表に選ばれて本番は緊張すると思うけれど、選ばれたからには自分がやってきたこと、教えてもらったことを活せるようなプレーをして、結果が出せるようにがんばりたい。そしてこの経験を今年のマドンナカップや国体にも活かしていきたい」