初開催、沖縄の陣。ジャパンツアー開幕戦レポート

初開催、沖縄の陣。
ジャパンツアー開幕戦レポート

ビーチバレーボールの国内最高峰ツアーである「ジャパンビーチバレーボールツアー2018 第1戦 沖縄大会」が4月14日(土)、沖縄県中頭郡西原町の西原きらきらビーチで開幕した。
ジャパンビーチバレーボールツアーの歴史において、沖縄での開催は今大会が初開催となった。
※ジャパンビーチバレーボールツアーに統合される前の2011年3月に開催を予定していたが、東日本大震災の影響で中止となった。

また今大会は、沖縄のビーチで23年間開催されてきた「RBCビーチバレーボール大会」と同時開催。1日目は晴天に恵まれる中、小学生の部が開催され、会場内のステージではフラダンスショーやアーティストのパフォーマンスも行われるなど、賑わいを見せた。

本戦に駒を進めた兼城/鈴木組
本戦に駒を進めた兼城/鈴木組

予選を突破した沖縄勢

第1戦沖縄大会第1日目は、 朝9時から男女予選とプール戦が行われた。プール戦は男女各12チームが出場。3チームずつ4グループに分かれて試合を行い、15日(日)最終日に進出するベスト8チームが決まった。
フライングバナーが音を立ててはためくほどの風が吹く中、始まった予選でもっとも注目を浴びたのは、初開催となった沖縄の地元勢だ。
かつて国内ツアー、ビーチバレージャパンで腕を鳴らしてきた兼城修(OBV)と鈴木洋輔(OBV)組は、ワイルドカードで出場。松本健作(富士通カワサキレッドスピリッツ)/中谷裕至組を2ー0(21-16,21-14)で破り、本戦へ駒を進めた。

地元の期待に応えた兼城は、「地元のジャパンツアーは初めてということもあって、それで出場させてもらって簡単に負けては大会の盛り上がりも欠けてしまう。勝って大会を盛り上げようというプレッシャーもあったが、それがいい具合にまわったと思う。相手はまったくわからないチームだったけど、昔の財産を活かせた部分もあった」と振り返った。

本戦プール戦では、進藤涼(トヨタ自動車)/庄司憲右(愛媛県競技力向上対策本部/湘南ベルマーレ)組、小野寺将克(サン調剤薬局 青森)/柴田大助(丸紅建材リース株式会社)組に黒星。プール戦敗退で今大会を終えた。
ワンランク上の戦いを強いられた鈴木は悔しさをにじませたが、「今後は自分たちの向上だけではなく、クリニックにも積極的に取り組んでいるので、若い世代を育てていきたい」と、力強く語った。

肩の手術を経て復帰を果たした田中
肩の手術を経て復帰を果たした田中

カムバックしたベテラン

一方、女子では、肩の手術、リハビリを終えて、1年ぶりにコートに戻ってきたベテラン・田中姿子が、元気な姿を見せた。
今シーズンのパートナー・藤井桜子(株式会社市進ホールディングス)とペアを組み、予選は松山紘子(橋本総業株式会社)/本村嘉菜(KLB/Sandblock)組に2-0(21-17,21-15)と勝利。
本戦では、坂本実優(医療法人社団明朋会増田外科)/沢目繭(新興和製薬株式会社/湘南ベルマーレサテライト)組に1-2(17-21,21-14,6-15)に敗れたものの、フルセットに持ち込む健闘を見せた。

肩の骨の移植、腱の縫い合わせなど大手術を乗り越え、復帰した田中。昨シーズンは休戦し、この日3戦を戦った田中は、「2012年頃に肩を痛めてからずっと思うようにプレーできない時期もあった。昨年、手術をしたのは思うようにプレーしたかったから。まだ肩の可動域が戻っていない状態だけれど、試合をしながら戻していきたいと思っている。今は自分の力を試していきたいし、ワールドツアーにも出場していきたい」と、今シーズンの抱負を語った。

男子シード1の長谷川/清水組
男子シード1の長谷川/清水組

男女ベスト8チームが決まり、15日(日)からは決勝トーナメント・準々決勝が朝9時から行われる。