さらなる上のステージへつながる「JBVサテライト2018」終幕。

さらなる上のステージへつながる
「JBVサテライト2018」終幕。

日本ビーチバレーボール連盟が主催する「JBVサテライト」のファイナル大会「第5戦大成温調カップ」が10月27日(土)、28日(日)の2日間、東京都大田区の大森東水辺スポーツ広場ビーチバレー場で開催された。
日本最高峰の転戦ツアーとなる「ジャパンビーチバレーボールツアー(以下・ジャパンツアー)」の下部大会にあたる「JBVサテライト」。年間5大会ほど開催されているが、今年は西日本豪雨の影響で会場の運営再開、困難のため第4戦岐阜大会が中止となった。

サテライトより上のステージへ

2018シーズン「JBVサテライト」の傾向としては、第1戦、第5戦はジャパンツアーに出場している選手と経験の浅い選手がペアを組んでいるケースが見られた。一方、第2戦、第3戦は「ジャパンツアー」の開催と重なったため、新鋭ペアが頭角を現す大会となった。


決勝ではツアー常連ペアに敗れたものの、今大会躍進した平良/小島組

第3戦の越谷大会で優勝した男子の岩下雄人(日本大学)/平良伸晃(D-FOUM)組もその一角。優勝後に出場した「川崎市長杯」の1回戦で日本代表の清水啓輔(ひまわり福祉会)/長谷川徳海(愛媛県競技力向上対策本部)組を破る大金星をあげた。

今大会はペアを組み替えて出場。平良は小島利治(Casa deAcogidaHIjosPredilectos)とのペアで、1回戦から準決勝まですべてフルセットゲームを制し、決勝進出。平良は優勝すれば年間MVP獲得というところまで迫り、今シーズンはJBVサテライトよりも上のステージでも存在感を発揮して見せた。

その成長ぶりについて、平良自身も手ごたえを感じている。
「シーズン当初は進藤(涼)さん、ツアーでは上場(雄也)さん、越川(優)さんなどいろんな人と組んで、青木(晋平)さん、渥美(義弘)さんら、いろんなコーチに教えていただいたことを着実に身に付けることができたと感じています。今回のパートナー、小島さんにもトレーニングの面で身体の使い方を教えてもらいました。昨シーズンよりも自分のベースをまるごと積み上げることができたシーズンでした」と振り返った。


高校生の橋本をリードし3位にランクインした坂口

サテライトにすべてをかけていた

一方、女子では8月のビーチバレージャパンで準優勝、ツアー最終戦でベスト4入り。今大会、高校3年の橋本葉子(福知山成美高)とペアを組み、3位に輝いた坂口由里香は「JBVサテライト」の位置づけをこう語る。

「私自身、ツアーに出られなかった頃はサテライトにすべてをかけていました。ここでどうやって結果を出すか、ということしか考えていませんでした。今はツアーがメインなので、サテライトに出る時は普段自分がやっていることがしっかり出せるか、見直す大会になっています。また今回のように若手選手とペアを組む時は、パートナーの力を引き出すことばかり考えていると自分のプレーが守りに入ってしまうこともある。すごくそのバランスが難しい。そういうこともサテライトに出て学ぶことができました」と収穫と課題を口にした。

最終戦となる今大会では、4大会での成績の合計獲得ポイントで決定する年間MVPが発表された。男子は第1戦横浜大会で優勝、第2戦高萩大会で3位だった金子勝俊(癒しの手)、女子は第1戦横浜大会準優勝、第2戦高萩大会で優勝に輝いた新井晴夏(産業能率大)がそれぞれ受賞。賞金10万円を手にした。

第1戦 横浜大会 リューズカップ
男子優勝 金子勝俊(癒しの手)/小野寺将克(サンケア)  
女子優勝 田中麻衣(全日本空輸)/坂口由里香(オーイング)

第2戦 高萩大会 泰明カップ
男子優勝 遠藤勉(湘南太郎)/松本健作(富士通カワサキレッドスピリッツ) 
女子優勝 新井晴夏(産業能率大)/池田杏奈(上越YGパーソナルトレーニングジム)

第3戦 越谷大会 残波カップ
男子優勝 岩下雄人(日本大学)/平良伸晃(D-FOUM) 
女子優勝 西美穂(日本体育大学)/藪見真歩(日本体育大学)

第4戦 岐阜大会 中止

第5戦 東京大会ファイナル 大成温調カップ
男子優勝 吉田英樹(MAGS)/和田信二(MAGS) 
女子優勝 宮川紗麻亜(フリー)/坪内紫苑(松山東雲女子大)

結果詳細