世界でただひとつのロケーション。「ジャパンツアー第8戦松山大会」第1日目。

世界でただひとつのロケーション。
「ジャパンツアー第8戦松山大会」第1日目。

いよいよ終盤戦を迎える「ジャパンビーチバレーボールツアー2018」。第8戦となる「松山大会」が9月1日(土)、第1日目を迎えた。今大会は男女12チームが出場。予選はなく、本戦のみでプール戦(3チームごとの4プール)が明日2日(日の)午前中まで行われ、上位1チームの決勝トーナメント進出チームを決める。

戦いの舞台となったのは、国の重要文化財である松山城のひざ元である城山公園。1854年(安政元年)落成の天守閣を見上げながら、戦いの火ぶたが切って落とされた。今大会は、9月10日から福井県小浜市で開催される国民体育大会の前哨戦。地元選手同士でペアを組み変えて挑むチームが多く見られた。


ワイルドカードで出場した坪内/井上組

地元の看板を背負って臨んだのは、坪内紫苑(松山東雲女子大学)/井上夏緒里(P・PO24/B-LINK)組、鈴木千代(クロス・ヘッド)/村上礼華(松山東雲女子大学)組、長谷川徳海(愛媛県競技力向上対策本部)/庄司憲右(愛媛県競技力向上対策本部)組の3チームだ。

女子第2試合に登場したのは、坪内/井上組。高校時代から地元・愛媛でビーチバレーボールを続けてきたアマチュアプレーヤーの井上は、「私が中学生の頃、この堀之内でマドンナカップ(高校女子選手権)が開催されていた。初めてビーチバレーボールを見た地で、プレーできたことを幸せに思う。相手は格上だけど、面白いことを仕掛けていきたかった」。
地元・松山東雲女子大学に通う坪内とその想いを試合にぶつけたが、試合はシード2の西堀健実(トヨタ自動車)/草野歩(パソナ)組にストレートで敗戦した。


1勝1敗で初日を終えた村上

本日2試合戦ったのは、鈴木/村上組と長谷川/庄司組だった。女子の鈴木/村上組は、プール戦1試合目の田中姿子(フリー)/松村美由紀(ビーチの女王)組に2-0(21-15,21-15)と圧勝したが、2試合目の坂口佳穂(マイナビ/KBSC)/鈴木悠佳子(湘南ベルマーレ)組にフルセットの戦いの末、1-2(21-17,18-21,12-15)と惜敗した。

地元の声援もありながら、終盤の競った場面でリズムをつかめなかった村上は「いつもは私が狙われるけれど、パートナーが狙われた時にいつもセットを上げていない分、課題が残った」。1勝1敗となり、決勝トーナメント進出は明日2日(日)の坂口/鈴木組の結果次第となる。


1年ぶりにペアを組んだ長谷川/庄司組

男子の長谷川/庄司組はペアを組んだのは昨季の愛媛国体以来、ほぼ1年ぶり。「最初は動きに固さがあって探り探りだったが、セットを追うごとに優勝した時の感覚を思い出していった」と庄司。ブランクを感じさえない安定した戦いぶりで、初日で2勝をあげた。


庄司のディグ

一昨年のジャパンツアー初開催、昨年の愛媛国体に続き、今年は戦いの舞台を松山の中心部に移し、国内最高峰の戦いが繰り広げられた今大会。

庄司は「城を見ながらビーチバレーボールできるのは、世界でもここだけ。最高のローケーションです」と言えば、長谷川も「雨だったけれど、たくさんのお客さんが応援にきてくれてうれしかった。ビーチバレーボールを見慣れていないお客さんもいたと思うけど、明日は応援に慣れてもっと盛り上がると思う」と笑顔で初日を振り返った。