日本男子代表、9位タイで終える。「第18回アジア競技大会2018」

日本男子代表、9位タイで終える。
「第18回アジア競技大会2018」

第18回アジア競技大会2018ジャカルタ・パレンバン( インドネシア) は8月18日から行われており、ビーチバレーボールも正式競技として6回目の開催となる。ジャカバリン・スポーツ・シティ( パレンバン) のビーチバレーボールコートで行われている競技には、男子は19カ国から32チーム、女子は10カ国から18チームが出場している。

男女とも19日から23日までは予選プール戦、その後、決勝トーナメントが行われ、女子決勝は27日、男子決勝は28日の日程となっている。

日本チームは過去、男女合わせると金メダル1、銀メダル2、銅メダル3。合わせて6つのメダルを獲得している。本大会も表彰台への期待は高まるが、近年、アジア各国の競技力は向上しており、道のりは決して楽ではない。

女子代表の2チーム、石井美樹/村上めぐみ組、二見梓/長谷川暁子組はともに予選プール戦を全勝。プール1位で決勝トーナメント進出を決めている。


ベスト8をかけて中国と対戦した清水/長谷川組

男子代表の清水啓輔/長谷川徳海組は予選プール戦、Ngoc Quy Nguyen/van Quoc Ly組( ベトナム) に2-0、Inocencio Fernandes Xavier/Robson Fernandes Xavier組( 東ティモール) に2-0と2勝を上げたが、プールHのトップシード、Abdolhamed Mirzaali/Rahman Raoufi組( イラン) には1-2の惜敗。決勝トーナメントへのプール2位で上がった。

上場雄也/白鳥勝浩組も予選プールEを2勝1敗の2位で通過。le Dinh Khoi Pham/Ba Truong Dang Nguyen組( ベトナム) 、Obaidullah Alikhail/Najibullah Mayar組( アフガニスタン) には勝ったものの、Jiaxin Wu/Mutailipu Aboduhalikejiang組( 中国) にはストレートで敗れた。

24日に行われた決勝トーナメント1回戦。清水/長谷川組の相手は、上場/白鳥組に勝利したJiaxin Wu/Mutailipu Aboduhalikejiang組。第1セットは、ともに2mを超える大型チームの相手に立ち上がりから先行され、なかなか主導権を握れない。途中、激しいスコールにも見舞われリズムを作れないまま、清水/長谷川組は15-21でセットを落とした。


初出場となった清水

第2セットに入ると次第に挽回。Aboduhalikejiangのジャンプサーブに対してはサイドアウトを確実に切り、逆に清水のサーブで押し込み2m越えの強打を封じこんで試合をコントロールした。終盤追いつかれたが最後は突き放し、清水/長谷川組は第2セットを21-18で取った。

第3セットも、相手に先行されながら清水の移動攻撃などで反撃。拮抗した展開で終盤で13-13の同点まで持ち込んだが、そこから連続ポイントで13-15とセットを取られ、清水/長谷川組は試合を落とした。

試合後、長谷川は「第1セットはうまくいかなかったが、第2セットを取れてゲームにはなっていた。イランもそうだが、実力がある中国に対しても自分たちの力を出せることは証明できた。あとはゲームに勝つような工夫が必要だと思う」と言った。清水も「自分たちの力を出すことはできたと思う。ただ点を取れなくなる前に、先に動いて工夫しないといけないことは試合の鉄則。それを今後もっと学んでやらないといけない」と話した。


2014年大会では5位タイ、今回は9位タイに終わった上場

上場/白鳥組の決勝トーナメント1回戦の相手は、Arash Vakili/Bahman Salemiinjehboroun組( イラン) 。硬軟織り交ぜた攻撃を見せるイランチームに対して、レシーブなど細かなミスが出てリズムが掴めないまま進む。コンビネーションも機能せず、サーブでも相手にプレッシャーを与えることができないまま、第1セットを18-21で失う。第2セットも相手の堅実なプレーにミスが増え、中盤から置いていかれて15-21でセットを落とした。

白鳥は「相手は予選であまり状態がよくないと聞いていた。そこに期待し過ぎた面もあったが、相手は実力のあるチームでそこはしっかり修正してきた」と話し、上場は「自分のミスが出てしまった。ミスを出していては戦えない」と振り返った。

男子2チームは決勝トーナメント1回戦で敗退。前回の2014年のアジア競技大会( 韓国・仁川) のベスト8から、また一つ後退した。改めてアジア諸国の躍進と日本の地盤沈下を証明する形となった。


2010年以来のアジア競技大会出場となった白鳥

2010年から3大会連続出場している長谷川は「今回が最もレベルは高い。イラン、中国、アジアのトップ、カタールもそうだが、カザフスタン、インドネシア、タイも強い。今回、オマーンも予選1位通過している。コンチネンタルカップ( 2010年から始まってアジアバレーボール連盟アジア大陸カップ/兼五輪予選、2チームによる団体戦) ができ、各国2チーム目の強化が進んでアジア全体のレベルはどんどん上がっている。ただ決して戦えないわけではない」と言う。

2002年釜山大会のチャンピオン、白鳥勝浩は「この結果がアジアでの日本の位置。さらに手を加えて何かをしないと東京オリンピックに向け、間に合わないと思う」と話した。