女性スタッフで運営する真夏の女王決定戦。「第30回ビーチバレージャパンレディース」展望。

女性スタッフで運営する真夏の女王決定戦。
「第30回ビーチバレージャパンレディース」展望。

今年で30回目の記念大会を迎える「ヘリオス大阪 全日本ビーチバレー女子選手権大会(ビーチバレージャパンレディース)」が8月16日(金)から8月18日(日)、大阪府泉南郡岬町淡輪・せんなん里海公園潮騒ビバレーで開催される。

その歴史がスタートしたのは、1990年。第1回は3人制から始まり、第2回以降の1990年代は佐伯美香をはじめ、多くのVリーグ選手たちが夏の風物詩として出場してきた。

1990年代後半から2000年代に入ると、ビーチバレーボールに専念するプロ選手やアマチュア選手の層が少しずつ厚みを増し、2000年代後半に入るとトッププロたちの日本一決定戦として進化を遂げてきた。

これまでの最多優勝は、田中姿子が6回、西堀健実が5回と制覇している。西堀は2017年から草野歩とのペアで2連覇中。今大会は3連覇がかかっており、西堀の優勝回数の更新にも注目である。


3連覇がかかる西堀/草野組

長い歴史において「ジャパンレディース」の醍醐味をいえば、「ダブルエリミネーション方式」である。1度負けたらそこで敗退となるシングルトーナメントと違い、2敗するまでトーナメントを勝ち進めることができる敗者復活戦を繰り広げてきた。
だが、2016年からはワールドツアーの競技方式に近づけるため、48チームによる予選プール戦、勝ち上がり24チームと推薦8チームの合計32チームによるシングルトーナメント方式を採用していた。

そんななか、迎えた30回という節目の大会。大会実行委員会は、大会を盛り上げるべく競技方式においてダブルエリミネーション方式の復活、さらにその規模は過去最大の56チーム(都道府県代表48チームとJVA推薦、実行委員会推薦、大学・高校代表推薦8チーム)になることを発表した。

しかし、56チームが集結する初日となる15日(木)は、台風10号の接近のため、残念ながら運営は休止となった。16日は21点1セットマッチ(23点打ち切り)で行われ、17日以降は3セットマッチを予定。進行状況によっては今後変更の可能性もあるという(大会公式サイトで随時発表)

今大会のもう1つの見どころは、真夏の女王決定戦にふさわしく、審判、ラインズマンなどの競技運営スタッフをすべて女性でとり行うという国内初の取り組みだ。東京オリンピックでもノミネート候補の里見真理子審判委員長を筆頭に国内で活躍する女性審判員が一同に会して運営を進めていく。

オリンピアンからレフェリーに転向した伊藤涼子(旧姓:徳野)、マイナビジャパンツアーでもお馴染みの大谷清子、川合加織、道又隆子ら実力派の審判員が顔そろえる。


アテネオリンピックに出場した経験を持つ伊藤

そんな豪華なる舞台上で輝くのは誰か━━。優勝候補筆頭にあげられるのは、先週の第30回ビーチバレージャパンでも連覇を果たした西堀/草野組だろう。対抗馬は、国際大会の成績が上り調子でこの大会初優勝を狙う長谷川暁(NTTコムウェア)/二見梓(東レエンジニアリング)組か。

さらに今シーズンはワールドツアーを主戦場とし今大会、国内大会初出場となる鈴木千代(クロス・ヘッド)/坂口由里香(オーイング)組、石坪聖野(アットホーム)/柴麻美(帝国データバンク)組の仕上がりも楽しみだ。

また、すでにマイナビジャパンツアーで2勝をあげている坂口佳穗(マイナビ/KBSC)/村上礼華(ダイキアクシス)組も、ライバルが多くいる中でどこまで躍進なるか、力の見せどころとなる。


今シーズン初の国内大会となる石坪/柴組

ビーチバレージャパンレディース公式サイト